三半規管が働かないと、脳に正しい情報が送られません。
脳が頑張って処理しようとして、
- 過緊張
- 気分が悪くなる
- めまい
- ふらつき
- 乗り物酔い
が出ます。
とくに「過緊張」が起きると、ストレッチ&筋トレに悪影響があります。
バランス感覚を失い、筋肉の伸縮がうまくいかないからです。
カラダは繋がっている。
三半規管や耳石や前庭など、運動神経に関わる感覚器官はちゃんと機能しているのか?
運動は理屈ではなく、感覚で行うことが多い。
筋肉や関節だけでなく感覚器官にまで目を向けることで、トレーニング効果を高めることができます。
この記事では、三半規管やバランス感覚を鍛える方法を紹介します。
三半規管を鍛えるメリット
運動機能を高めることができます。
脳に正しい情報を送り、脳からフィードバックを得ること。
平衡感覚がよくなるので、乗り物酔いやめまいなどの改善につながります。
三半規管とバランス感覚のチェック
三半規管は頭の方向に応じて、自分の位置情報を明確にしています。
自分がどこにいるかわからないと、脳が頑張りすぎて不調や痛みや緊張が起こってしまう。
頭を動かしたときに、どのような反応が出るかをチェックします。
図は足を前後にしたスタッガードと言う姿勢で、頭を左右に動かしてバランスを保てるのチェックです。
- 前足の踵に後ろ足を近づける
- 左を向いて止まる
- バランスが崩れないかをチェック
- 右を向いて止まる
- バランスが崩れないかをチェック
問題なくできるようでしたら、目を閉じて同じことを行ってみてください。
めまいのチェック
同じことを頭を上下に動かして、バランスをチェックします。
三半規管の近くに耳石と言う器官があります。
重りの役割があり、動くときに分銅になって働きます。
分銅が脳にシグナルを送り、位置関係を把握することで動きの方向を知覚します。
突発性のめまいは、耳石が常に揺れている状態に。
頭を動かすことで、体幹がしっかり安定するかをみていきましょう。
このチェックで何がわかるのか?
頭を左右に動かすことで、三半規管の機能をチェックしてます。
- 左右どちらもバランスが崩れるのか?
- 左右どちらかだけバランスが崩れるのか?
耳石の機能低下は、体幹や四肢の伸展(伸ばす動き)にも影響します。
カラダが丸まったり、四肢で押す力が低下します。
運動神経が悪いとされる人の大半は、耳石や三半規管が上手く働かなくて運動機能が低下している。
めまいや乗り物酔いがなくても、確認しといて損はないです。
注意
もし途中で気分が悪くなったら、そこで終了しましょう。
スタッガード姿勢が難しい場合は、両足を横に開いた状態でチェックしてみましょう。
このチェックは機能低下が改善したかのチェックにもなりますので、定期的に現状を把握しましょう。
三半規管とバランス感覚のトレーニング
ボルダリングやブランコに乗ることでもトレーニングできますが、負荷がかなり高めなので仕上げとしてやる運動です。
また立位姿勢は頭が高い位置のあるので、バランスが不安定になりやすい。
まずは負荷の軽い運動から、ボトムアップで行っていきます。
問題なくできるようなら、段階的にレベルを上げていきましょう。
よつばいで頭を動かす
よつばい姿勢で、頭を動かします。
頭の位置が床に近いので、立位でやるより負担はかなり軽減できます。
普段動いてない器官の活性化になり、緊張抑制になります。
- 目を開けて頭を左右・上下に
- 慣れたら目を閉じて
もし動揺があったら、おさまるまで頭を止めます。
手のひらは感覚を感じるセンサーが最も多い部位。
床に手を着くと、身体が安定します。
頭の位置が立位より床に近づくので、筋緊張を抑えることができます。
サラマンダ
頭の動きだけでなく、身体を連動させていきます。
キャット&ドッグ
よつばいで頭を動かしても、めまいやふらつきがないのを確認したら次のエクササイズ。
今度は頭だけでなく、体幹を連動させます。
ロッキングエクササイズ
四つ這いで身体を前後に動かします。
側方への動き
頭が側方へ動くエクササイズです。
ゆりかご運動
頭の位置が動いても、筋緊張が起きずに動けるか?
緊張抑制ができていれば、問題なくできる運動です。
もし起き上がれないなら、よつばいに戻りましょう。
ハイハイ
よつばいで重心が移動していきます。
よつばいと立位では頭の高さが違うので、入ってくる情報量が異なります。
視覚や聴覚が変わるなど、よつばいの方が情報量はかなり少ない。
三半規管や耳石が機能低下すると、入ってくる情報量を処理しきれなくなり筋緊張の原因に。
少ない情報量で、きちんと動ける下地をつくっていきます。
バランスチェックで問題が少ないようなら、ハイハイから始めても問題ないです。
インフィニティウォーク
感覚器官である三半規管をトレーニングする、インフィニティウォーク。1方向を見続けながら8の字に歩くことで、前庭を活性化できると、重力を味方にして楽に動くことができます。身体が過緊張してる方や、デスクワークやパソコンを1日中見てる方におすすめ。頭の動きは体幹や姿勢にも影響します。 pic.twitter.com/oBk3Kr3ykj
— 【足利市】パーソナルジムトレーナー小泉智明 (@IkaomotImuziok) April 29, 2022
感覚器官である三半規管をトレーニングする、インフィニティウォーク。
1方向を見続けながら8の字に歩くことで、前庭を活性化できると、重力を味方にして楽に動くことができます。
身体が過緊張してる方や、デスクワークやパソコンを1日中見てる方におすすめ。
頭の動きは体幹や姿勢にも影響します。
バランスボールエクササイズ
三半規管と全身をつなげるエクササイズで、かなり難易度が高いです。
ここまでのエクササイズで三半規管を鍛えることができたら、全身と連動させていきます。
全身のつながりは強化できたのか、確認することができます。
ファーマーズウォーク
平均台を歩くイメージです。
落ちずに歩ければ、かなりバランス感覚は改善できたと言えます。
まとめ
カラダは正しく位置関係を認識できてるのか?
できなければ「過緊張」して筋肉の伸縮がうまくいかなくなり、筋トレ&ストレッチの効果が半減してしまう。
そこで感覚器官のカンタンなチェックから、改善のエクササイズまで紹介しました。
ムリなくできるエクササイズから始めましょう。
段階的にやることで、三半規管やバランス感覚は必ず改善します。
周辺視野のトレーニングを取り入れると、過緊張抑制に効果的です。
