● 繊細さん向けパーソナルトレーニング
小泉智明です。
繊細さん(HSP)とは、Highly Sensitive Personの略で、アメリカの心理学者・エレイン・アーロン博士が提唱した概念です。
言い換えると、とても敏感で感じる力が強い人のことを言います。
カウンセラーさんの専門分野と思いますが、メンタルとカラダがつながってることを考えると、運動でも何かアプローチができないかと思い記事を書いています。
繊細さん(HSP)向けにメンタルとカラダをつなげる
クライアント様の会社に、
「パジャマから洋服に着替えられないから仕事を休みたい。」
と言う方がいるようで、どういうことなのかと相談をされました。
洋服が肌に触れるのが耐えられないと言うのです。
もしかするとメンタルだけでなく、身体の方も敏感になってるのかもしれません。
1回お会いしただけですが、呼吸が浅く交感神経が過剰な印象を受けました。
呼吸が浅いとアレルギーが出やすかったり、ひどいとぜんそくになる可能性もあります。
卵か鶏かみたいな話になりますが、体にさわれないくらい過敏になっていました。
その後、会社を辞めてしまったそうです。
繊細さん(HSP)向けパーソナルトレーニング
個人差はあるので個々でチェックする必要はありますが、まずは呼吸です。
1分間で何回呼吸をしてるか数えてみましょう。
吸って吐いてで1回です。
ではどうぞ。
呼吸の目安
4~6回なら問題ありません。
10回以上なら呼吸が浅いです。
呼吸が浅いと交感神経が過剰になり、筋のトーンが上がります。
過緊張や炎症を起こしやすい状態。
ちなみに先ほどの方は、1分間で16回呼吸をしてました。
ぜんそくのような呼吸です。
その場ではすぐにできることとして、呼吸数を減らすことを目標にしてもらいました。
メンタルと呼吸
ここから少し原始的なお話になります。
呼吸が浅いと戦闘モードと言って、注意力も散漫になります。
これは外敵に対して、命を守ろうとする反応です。
周囲を警戒して自分の身を、危険から守ろうとします。
軽い興奮状態になり、筋のトーンも上がり闘争か逃走に備えます。
出血を防ぐために、血流を制限します。
ファイトorフライト反応(fight-or-flight response)とも言い、生理的な反応です。
原始時代はこうして危険から命を守り、生き延びた人の子孫が私たちなのです。
ベストセラーにもなった、アンデシュハンセンの「ストレス脳」にもあるように、現代に生きていても脳は原始時代のまま。
ストレスを強く感じられる人が、原始時代を生き延びるのに必要だったのです。
現代と原始時代のミスマッチ
現代社会の日本で、命の危機を感じることはそうありません。
ストレスに過剰に反応することで、脳の警報が誤作動を起こしてしまうのです。
警報が鳴らないよりは、間違っても鳴り響いていた方がいい。
脳がそう判断するのです。
大事なのは、メンタルをコントロールすること。
カウンセリングだとそういう方法があるのかもしれませんが、メンタルのコントロールがうまくいかない場合の方法として運動をすすめています。
繊細さん(HSP)向けは体軸を鍛えよう
繊細さん(HSP)の身体のイメージは、アウターマッスル(表層筋)がガチガチで、インナーマッスル(深層筋)がふにゃふにゃ。
芯がないので表面が過剰になってしまう。
ガチガチなのを緩めるのが難しい場合、インナーを鍛えることで緩めることができます。
おすすめなのが、ピラティスを取り入れたトレーニング。
ピラティスを取り入れたメンタルトレーニング
呼吸や体幹の強化が、特徴のトレーニングです。
ピラティス専用のマシンを使う必要がないほど、簡単にできる内容となっています。
正式なピラティスではなく小泉式にはなりますが、必要に応じてピラティス呼吸も取り入れています。
可動域の改善や、カラダの安定性の向上、ストレス発散まで、カラダと心の調和や強化ができます。
筋肉をムキムキにしなくても、カラダを強くすることができます。
それを可能にしてるのが、正しい体の動かし方。スムーズでしなやかに動かせると、最小限の力でもカラダを動かせるようになります。
カラダに負担が減り、疲れにくくなります。
ピラティス後には、心地よい疲労感が残ります。その日はぐっすり眠れるようになり、翌日にスッキリ目覚めることができます。
ピラティスメニューは3つ。
ソフトコアと呼ばれる体幹や、脳や運動器官を活性化して、心身の調和を目指します。
呼吸
ヨガの記事でも説明しましたが、呼吸が浅い人が多いです。
深い呼吸ができると、自律神経が整います。
炎症が減ったり、免疫力が上がったり、ストレスが軽減するなどの効果があります。カラダが緊張してると、深い呼吸ができずに、息苦しく感じてしまう。
そんな方が、リラックスできるような呼吸法を指導しています。
体幹
ソフトコアという、脱力してカラダを動かすことを学習していただきます。
脱力を覚えると、エネルギーの浪費が減り、疲れにくくなります。
しなやかさと柔軟性を高めることができます。
ストレスの軽減
メンタルストレスが原因で、カラダもカチコチに緊張している。そんな方に、ストレスを軽減させる運動も行っています。
カラダが軽くなり、頭や考えも柔らかくなってきます。
心と体がリラックスして、可動域や動きも改善しますよ。
まとめ
ピラティスの中でも、呼吸や体幹に絞ってトレーニング指導をします。
インナーを鍛えて芯をつくり、ガチガチになった表面を正常にする。
深い呼吸ができれば、心身がリラックスします。
注意力が静まれば、過敏さも軽減する。
慣れれば日常にも取り入れることができます。
また脱力を覚えると、動きがスムーズになり、疲れにくくなります。
体力の低下や年齢ではなく、ライフスタイルが原因で起こる不調が多くあります。
心身を整えると、不調の多くが軽減できますよ。