ロングブレスダイエットの危険性とデメリット

ダイエット

● ロングブレスダイエットの危険性とデメリット

小泉智明です。

パーソナルトレーニングやストレッチで、呼吸法を取り入れています。

目的は、身体を整えること。

土台が安定すると、ボディメイクやコンディショニングに効果的です。

呼吸法というと、ロングブレスが流行っています。

私はロングブレスを、否定的に考えています。

ドローインと言うお腹を凹ませる呼吸法に近いのですが、身体を整えることにつながらないからです。

大きなデメリットは、肋骨が浮いてしまうこと。

これでは、体幹が機能しません。

身体の中心がコントロールを失うと、正しい動きにもつながらない。

ちなみにトレーナー向けの勉強会でも、ロングブレスを「良くない呼吸法」として紹介していました。

ダイエット成功者のビフォーアフターでも、ほとんどのアフターの写真で肋骨が浮いています。

痩せても非機能的な身体になってしまうので、デメリットの方が多いと考えています。

この記事では学びや実践から、トレーナー目線でロングブレスダイエットのデメリットや危険性を話していきます。

浅い呼吸が深い呼吸になるだけでも、身体に変化を実感できます。

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ロングブレスダイエットの2つのデメリット

ロングブレスには、デメリットが2つあります。

  1. 肋骨が開くこと
  2. 努力性の呼吸になりやすいこと

では順に解説します。

肋骨が開くこと

肋骨が開くと、呼吸が浅くなり腹圧も低下します。

ロングブレスでダイエットに成功した方のアフター写真では、皆さん肋骨が浮いています。

肋骨が浮くと腹筋のバランスも崩れ、身体が安定しなくなります。

反り腰や自律神経の乱れの原因に。

他にも、神経過敏・疲れやすい・不眠などなど、多くのデメリットがあります。

努力性の呼吸になりやすいこと

努力性の呼吸とは、呼吸に必要ない筋肉を使って、頑張って呼吸をしてる状態のこと。

特徴として、肩や首周りがコリやすくなります。

現代人は呼吸が浅い人が多く、通常時でも努力性の呼吸の人が多い。

それをわざわざ強調することは、デメリットの方が多いと考えています。

お腹を凹ませる呼吸はデメリットの方が多い

「お腹をしっかり凹まさないと、体幹まで届かない」

みたいなことを、考案者の美木さんがテレビで話していました。

呼吸で体幹に効かせる必要はありません。

呼吸は1日に2万回やっています。

つまり呼吸は、筋トレではなく、有酸素運動です。

筋トレのような呼吸は、努力性の呼吸になりやすいのでデメリットの方が大きいのです。

ロングブレスをやることがデメリットになる人の特徴

呼吸が浅い人です。

あなたは、1分間に何回呼吸をしてますか?

回数が多いほど、呼吸が浅いです。

1回の呼吸が「吸う4秒+吐く6秒」で約10秒。

もし1分間に10回以上呼吸をしてるなら、ロングブレスはデメリットになります。

ロングブレスダイエットのメリットになるとき

交感神経を活性化して、身体にスイッチを入れたいときです。

1日の始まりに、どうしても気合が入らないときにやると効果的です。

また昼食後などに、眠くなった時にも効果が出ます。

もしやるにしても長い時間は必要なく、1~2分程度で筋のトーンは変わります。

ロングブレスダイエットの危険性

ロングブレスは血圧が上昇するので、高血圧の人には危険性が高くなります。

似たような呼吸法にバルサルバ法と言うのがあり、閉じた気道に力強く息を吐く呼吸法があります。

筋トレや重量挙げなどで限界に近い重さを挙げるときに、筋の出力が最大になる呼吸法です。

競技スポーツや生死にかかわる状況でない限り、あまり使うことのない呼吸です。

状況によって使い分けることが大事で、わざわざロングブレスである必要なありません。

自律神経が乱れる

速く短い呼吸は交感神経を、ゆっくりと大きな呼吸は副交感神経を優位にします。

多くの方は呼吸が浅く交感神経が過剰になり、自律神経が乱れやすくなっています。

呼吸が整えば、自律神経が整うこともできます。

その方法を、こちらで解説。

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血圧が高い人は要注意

血圧や心拍が上昇しやすく、血流も悪くなりがち。

そんな人がロングブレスをすると、かえって緊張が高まり交感神経が過剰になります。

このケースでは、ゆっくりとした深い呼吸のほうが効果的です。

ロングブレスダイエットで腰痛を改善するには?

ネットで調べたところ、美木良介さんは52歳の時に持病の腰痛が悪化したことが、呼吸法を取り入れたのが始まりのようです。

腰痛は原因によって改善法が異なるので、腰痛の人全員がロングブレスで改善することはありません。

ロングブレスで腰痛が悪化するケース

肋骨が開いてしまうと、悪化する可能性があります。

お腹を凹ませるようにすると、肋骨が浮きやすくなります。

身体が不安定になり、腰回りを守れなくなるデメリットがあります。

腰痛軽減に呼吸を取り入れるのはいいことですが、腰痛のタイプによってはNGになるケースもあるので注意が必要です。

タイプ別の運動指導で、手術後のヘルニア改善やダイエットできた方がいます。

そのやり方と、体験談がこちらです。

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ロングブレスダイエットで痩せる?

ロングブレスだけで痩せることは、ちょっと難しいんじゃないかと言うのが見解です。

私が14キロダイエットしたときも、筋トレ+有酸素運動の組み合わせでしたから。

ロングブレスをダイエットに活かすには?

有酸素運動とセットにするといいです。

さすがに呼吸だけで痩せるのは難しい。

有酸素運動のメリットは脂肪燃焼効果だけでなく、呼吸の運動にもなることです。

浅い呼吸から深い呼吸へ。

スムーズな呼吸と有酸素運動は相性が良く、脂肪燃焼効果が高まりダイエットできますよ。

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呼吸トレーニング

最後に私が指導してる呼吸を紹介します。

肋骨を締める呼吸です。

呼吸が浅いと肋骨が浮きやすいので、浮かないように工夫をしています。

太ももと胸が近いと、肋骨が浮かなくなります。

この姿勢で、吸う4秒+吐く6秒。

ポイントは、しっかり吐くこと。

吸った空気が身体に余らないように、すべて吐ききるつもりでやりましょう。

ゆっくり長く吐くのがコツです。

まとめ

ロングブレスは肋骨が浮いてしまうことから、デメリットの方が大きいと考えています。

肋骨を締めるには、しっかり吐くことが大事。

ボディラインを整えることや、スムーズな動きづくりに必要な呼吸法です。

パーソナルトレーニングでは、あなたの目的に合わせた呼吸法を指導しています。

大事なのは、浅い呼吸を少しでも深くすること。

数分やるだけでも、身体が劇的に変わりますよ。

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