わきの下にある前鋸筋を鍛える腕立て伏せ

小泉智明です。

わきの下に付着してる前鋸筋を鍛えると、肩甲骨が安定したり肋骨が締まりやすくなります。

大きな筋肉ではないですが、肩の動きにかかわる筋肉の1つ。

前鋸筋の役割は2つ。

  • 腕を前に伸ばす動き(肩甲骨の外転)
  • バンザイする動き(肩甲骨の上方回旋)

前鋸筋を鍛えると、肩の動きがスムーズになり四十肩の改善にもつながります。

しかし多くの人が、前鋸筋が弱くうまく使えていません。

拮抗筋(表と裏の関係の筋肉)との関係で、バランスを崩してうまく使えない状態に。

「翼状肩甲骨」と言って、天使の羽みたいに肩甲骨が浮いて不安定になってしまいます。

肩甲骨は可動性も必要だけど、同時に安定性も必要。

肩は問題が起こると治るのに時間がかかるし、その間出来るトレーニングも制限されてしまう。

前鋸筋は鍛えようにも、ジムのマシンでは鍛えるのが難しい。

単独で鍛えるのではなく、他の筋肉と連動させることが大事だからです。

そこでこの記事では、前半部分で前鋸筋の役割を、後半で前鋸筋のトレーニングを紹介します。

前鋸筋のトレーニングで肩甲骨を安定させる

前鋸筋を鍛えると肩甲骨が安定して、肩の動きがスムーズになります。

可動域が広がって、痛みなく動かせます。

ポイントは、肩甲骨が動いてるときに安定しているか?

安定してないと、動きが制限されてしまいます。

こんなエビデンスも。

脳は固定源を脅かすような運動予測を立てない(K.Wakimoto)

要約すると、不安定だと身体を守ろうとして動きが制限されてしまう。

肩の安定性を高めることは、動きを良くするために重要になってくるのです。

前鋸筋が弱いと起こる問題

肩甲骨が不安定な状態で、肩を動かすとどうなるか?

  • 肩が上がりづらくなる
  • 翼状肩甲骨になる(肩甲骨が浮く)
  • 四十肩(インピンジメント症候群)になる
  • 肩が痛くなる
  • 長胸神経のマヒ
  • 野球肩

病院で症状名を言われても、何が原因かまでは言われないことの方が多い。

治療が最優先ですが、原因を特定して再発を予防することも大事なのです。

前鋸筋が弱くなる理由

肩甲骨周辺にある筋肉とのアンバランスが原因。

主に、

  • 菱形筋
  • 僧帽筋
  • 肩甲挙筋

など。

前鋸筋は単独で鍛えるより、周辺の筋肉と統合してトレーニングすると効果が出やすいです。

肩甲骨は寄せてはいけない!?

近年、専門家たちの間で話題になっている「肩甲骨を寄せる」という表現。

私もそういう指導を受けたことがありますし、実際にしたこともあります。

これは姿勢を意識させるために使う指導法。

ですが、実際にやってみてください。

背中が丸まっていても肩甲骨は寄りませんか?

このことが、菱形筋・僧帽筋・肩甲挙筋を過活動にさせ、前鋸筋とのバランスが崩れる原因になってしまうのです。

四十肩の原因

肩甲骨の上方回旋の角度は60度。

肩の動く範囲は、あらかじめ決まっています。

肩甲骨の位置が正しければ、肩は問題なく動きます。

しかし位置がズレると、途中で肩が止まってしまいます。

イメージとしては、スタート地点より手前から動き出す感じ。

動く距離は決まってるので、手前からスタートすれば途中で止まってしまいます。

これが四十肩の原因。

肩が上がらないメカニズムを、簡単に説明するとそんな感じです。

筋肉のバランスを整えよう

肩甲骨を寄せることを意識しすぎると、前鋸筋の拮抗筋である菱形筋が過活動します。

一方で前鋸筋が緩んでしまう。

拮抗筋である菱形筋にも、アプローチが必要になります。

まずは、肩甲骨を正しい位置に戻すこと。

トレーニング前に、しっかりとコンディショニングをしましょう。

肩甲骨はがしで可動域を広げるストレッチメニュー

前鋸筋のトレーニング

前鋸筋は、床に手がついてる状態が最も機能しやすいのです。

赤ちゃんがハイハイするのも、肩の安定性を高めるために行っているのです。

発育過程でやる動きが、トレーニングにも応用できます。

もう1度、正しい動きを覚えなおす。

新しく覚えるのではなく、再学習すること。

肩の安定性が体幹の安定性につながり、股関節の可動性へとつながる。

腹ばい姿勢から、ハイハイ、つかまり立ち、歩くという具合に。

プランク

プランクも前鋸筋を活性化できますが、動きがないのでこんな工夫を。

バランスボールに腕を乗せると、より安定性が高まります。

この状態で、バランスボールを前後に。

体幹を使いながら、肩甲骨の動的安定性を高めることができます。

腕立て伏せ

腕立て伏せは、前鋸筋を鍛える代表的なトレーニングです。

ポイントは床を押して、しっかり腕を伸ばしきること。

そのときに肩甲骨が背骨から離れるようにしましょう。

腕立て伏せは、膝がついたままでもOK。

負荷は体重の2割くらいですが、前鋸筋への負荷も弱めになります。

レベル2、台の上で。

体重の3~4割くらいの負荷なので、腕立て伏せが苦手な方はまずこのレベルを目指しましょう。

レベル3、ノーマル。

通常の腕立て伏せ。

体4~5~5割くらいの負荷。

レベル4、台の下で。

体5~6割くらいの負荷。

このようにフォームのよって、かかる負荷が異なります。

ポイントは、手で床を押すこと。

押し切ることで前鋸筋を鍛えることができます。

ベンチプレスのデメリット

女性向けダイエット足利

腕立て伏せについて書いたので、ベンチプレスについても書いておきます。

ベンチプレスは、ビッグ3と言われ上半身の強化につながるトレーニングです。

ただ問題が1つ。

肩甲骨を寄せながら行う点。

これだと前鋸筋をうまく使うことができません。

ちょっと偏った意見になりますが・・・。

  • ベンチプレス⇒上半身の強化
  • 腕立て伏せ⇒上半身の安定

なのでうまく使い分けるようにしましょう。

まとめ

前鋸筋の活性化するには腕立て伏せなど、床に手をついて行うトレーニングが効果的。

腕立て伏せのように負荷がかかるトレーニングや、バランスボールなど不安定な場所で行うなど。

ポイントは、肩甲骨を寄せないこと。

前鋸筋の拮抗筋である、菱形筋が過活動して前鋸筋が緩んでしまうから。

必要であればトレーニング前に、菱形筋⇔前鋸筋のバランスを整えるコンディショニングをしましょう。

足利市パーソナルトレーニングジム小泉智明(こいずみともあき)

栃木県足利市大前町765-1 シーラズハイツ203
営業時間:10:00~18:00(水曜定休)
TEL:08053736391
MAIL:ikaomot-imuziok@hotmail.co.jp

メニュー料金表
体験コース
メルマガ
アクセス
お客様の声
問い合わせ
申し込みフォーム
完全予約制